中秋の名月 [浄光寺]
今日は彼岸法要を勤めました。沢山のお参り有難うございました。秋と言えば、中秋の名月ですね!月にはウサギがいると小さい頃に聞いたことがあると思いますが、そのお話は仏教と深いかかわりがあります。
昔、ある深い森にウサギとサルと山犬とカワウソが住んでいました。四匹の動物たちはとても賢く、お互い仲良く暮らしていました。
ある日のこと、ウサギは他の三匹に「貧しくて困っている者に布施をしよう」と話しました。翌日みんなは、食べ物を探し回り布施の用意をしましたが、ウサギだけは用意する事が出来ませんでした。
ウサギは、考えた末に自分の体を施すことにしました。
それを知った帝釈天は、ウサギの気持ちを試そうと僧侶の姿になり、施しを求めに現れました。
ウサギは「薪を集めて火を起こしてください。わたしはその火の中に飛び込みますので、体が焼けたらその肉を食べて、修行に励んでください」と話し、僧侶に火を起こしてもらいました。
そして堂々と美しい微笑を浮かべながら、真っ赤な火の中に身を投じ、自らの身を犠牲にしようとしました。
僧侶はウサギの決意が固い事を確かめると、この立派な行いが世界のどこにまでも知れわたるように月の表面にウサギの姿を描き帝釈天の姿にもどって去っていきました。
その後、四匹の動物たちは月夜になると森の広場に集まり、明日からまた施しが出来るように働こうと誓ったのでありました。
「浄土真宗本願寺派 総合研究所」より
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